灘中の理科を突破する対策とは?!

(1) 灘中・理科の特徴

灘中の理科入試問題の最大の特徴は“見たことのないような問題がある”ということです。

もちろん、いくら灘中でも、難問ばかりがズラズラ並んでいる訳ではないのですが、いくつかの大問は、今までに

見たことがないような外見をしています。

最難関校の入試問題には、そうした問題が数問含まれるものですが、灘中の入試問題には数多く含まれています。

入試問題は、点数によって合否を判定することだけが狙いではありません。入学後の6年間に必要な、基本的な素養や学習習慣の有無を確認するためのものです。

 灘中の入試問題は、それを最も高い次元で解法を求めてきます。

そうは言っても、何か特別な解法を知らないと解けないような問題が出題される訳ではありません。ただ、正解への糸口が巧みにカムフラージュされているのです。

 

灘中の入試問題で試されるのは、隠された解法の糸口を見つけ出すための粘り強いアプローチをすることのできる能力というわけです。

 

(2) 灘中の理科の入試対策

 基礎・基本正確に・深く理解する。

基礎・基本とは「簡単な」という意味ではなく、その単元を理解するために必要不可欠なものをいいます。

簡単か難しいかは関係ありません。逆に言えば、難しくても理解しなければならない内容なら、それらはすべて基礎・

基本です。

基礎・基本の理解を深める上で欠かせないものが知識です。中でも語句は、その意味を正しく理解して覚えなければな

りません。 

また、個々の知識に関連する具体例を数多く覚えておくことも求められます。

灘中入試には知識はほとんど出ないと暗記を軽視する向きもありますが、それは大きな誤りです。

灘のあのレベルの問題を解きこなすためには、4つの分野のそれぞれで深い理解を伴った知識を身に着けることが求め 

られるのは当然です。

 

 また、計算問題を解きこなすには、最適な武器が必要です。

私はそれを『解法の手順』と呼びますが、各単元の基礎となる例題とその解法の流れを深く理解して、いつでも瞬時に 

使える状態にしておくことが求められます。

50分という短い時間で合格ラインを超えるためには、単に問題が解ければいいだけでは足りず、それを短時間で成し

遂げるスピードが必要なのです。